ひぐらしのなく頃に業 ネタバレ考察68 梨花は一人か? その1

 沙都子は手ごわいので、梨花からやります。

 果たして、梨花は一人なのか、別人が混ざっているのか?


 別人の定義

 ・梨花は「繰り返す者」ということで、記憶が繋がっていない場合は別人の梨花とします。

 ・例えば、郷壊し編で沙都子が自殺や心中しまくりましたが、祭囃し編を越えた風の梨花が登場しますが、それぞれ記憶は引き継いでおらず、繰り返し先が描かれていないので全部別人とします。いきなり大量の梨花になってしまった。


 ・業の梨花ごとで、どこまで記憶を引き継いでいるかを追ってみます。

 ・そして、赤目梨花やカケラ世界の梨花に、何か変なところが無いかを探っていきます。



 ・1話。6月10日(金)のカレンダーを眺める梨花。

 ・郷壊し編によるとカレンダーをめくるのは沙都子。梨花は基本的にめくられたカレンダーを見るだけなのだろうか。



 ・学校。足をくじいた圭一に「痛いの痛いの飛んでけー」

 ・普通の梨花。特に問題なく継続していると捉える。

 ・いやでも、肩紐の幅が違う……。カバンが隠れていて分かりづらいけど、梨花宅の梨花は学校のカバンを背負っているな。先に進める。



 ・6月12日(日) 古手神社でレナの弁当を食べる。

 ・梨花のリボンは右側が長い。(向かってだと左側) 神社ではどれも右が長い。問題なし。梨花の言動も普通。

 ・梨花のリボンは、時々長さが同じになる。これは意図的なのか、何となくなのか、見比べて行こう。



 ・6月13日(月)放課後。部活で宝探し。


 ・昨日の罰ゲームで、顔に油性ペンで落書きされたことを振り返る圭一を慰める梨花。慰めるのは右手。6月10日は左手だった。一回だけなら大した差異ではない。



 ・倉庫で圭一とレナが対峙している間に、沙都子と梨花が天井裏にまっしぐら。

 ・この沙都子と梨花は、油性ペンの場所を把握している。


 ・タライトラップで沙都子が勝ったと見せかけて、びっくり箱で仕返ししているので、梨花の方がこの世界を数多く体験している感じ。

 ・沙都子の思考。部活で宝探し、油性ペンの場所は屋根裏、梨花が先行するのでタライトラップを仕掛ける。

 ・梨花の思考。部活で宝探し、油性ペンの場所は屋根裏、先行してもタライトラップで負けるので、びっくり箱を仕掛けておく。

 ・沙都子と梨花で、部活への記憶量が異なる? いや、同じなのか。沙都子は、梨花の全部のカケラを見ているので、「最後にタライトラップで勝ち」と思っている。梨花は、それに対応して、新しくびっくり箱を追加した。驕った沙都子は何も追加しなかった。


 ・ん? 沙都子が梨花と一緒に屋根裏にまっしぐらできるということは、すでに沙都子と梨花はループを繰り返していることになる。どうなのか。

 ・もし、沙都子が、油性ペンが屋根裏にあることを先読みで当てていて、タライトラップまで用意しておいたことがあるのなら、沙都子に事前のループは不要。沙都子初回でOK。

 ・それとも、沙都子が、油性ペンが屋根裏にあることを、カケラを覗いたことで知っていたのなら、「沙都子と梨花が屋根裏まっしぐら、梨花に先にとられる」→「沙都子と梨花が屋根裏まっしぐら、タライトラップで沙都子勝利」で、事前に2回ループしていることになる。

 ・とりあえずは、単純な方で良いか。ループは初回としておく。


 ・ここで、レナがぼーっとしているのは……。フラッシュバックか?

 ・もし、沙都子が事前に「オヤシロ様の予言」と称して「この後梨花のびっくり箱で飛ばされる」と言っておいたとすると、本当に予言が当たったということでぼーっとしていることになるが、証拠はないので深読みしすぎか。

 ・それとも、レナは似たトラップで鉄平やリナを殺そうとしていたりしたのかな?

 ・テーマは梨花なので、レナの件は置いておく。


 ・沙都子がレナを追うのは、罪滅し編展開の予防か、それともレナの暴走を煽るのか。さすがにどちらかの提示だと思う


 ・1話の最後。レナと圭一を見下ろす赤目梨花。梨花はどうしてゴミ捨て場に来たのか?

 ・赤目梨花はカケラ世界と繋がっている感じだが、それだとカケラ世界に「このカケラを覗いている別な梨花」がいることになってしまう。どうなのか。

 ・麦茶を持ってこず、鉈だけを持ってきたレナ。レナはだいぶ怪しい。



 ・2話冒頭。カケラ世界で目を覚ます梨花。

 ・ルチーアの制服なので、「1話最後に赤目になってここに飛んできた」とはならない感じ。


 羽入「ここは数多ある世界をつなぐカケラの一つです」

 ・数多ある世界を「小カケラ」とすると、今いるのはそれらをつなぐ「中カケラ」になるだろうか。そして、沢山の「中カケラ」を観測できる「大カケラ」がありそうな雰囲気。


 梨花「もう目が覚めたとき、最初にあんたの顔を見ることはないって思ってたわ」

 ・これは、「梨花の枕元に羽入が立つことはない」ということか? 梨花は羽入を見ることもできなくなった。顕現できなくなっただけではなく、梨花の前から消滅したのだろうか?

 ・梨花は、「ループしたとしても羽入には会えない」と捉えている感じ。羽入には何かが起きて、もう梨花のループに付いてくることは無くなった。


 羽入「私は……ボクは羽入の残り香でしかありません」

 ・これは、何かの提示。これは羽入ではない。善悪はともかく、羽入でないものが羽入のフリをしているのが妥当な所か。


 梨花「私は死んだの? それとも殺された?」

 ・この梨花は、死んだら当然ループすると捉えている。

 ・「羽入が消えた」と捉えつつ、「死んだらループする」とも捉えているということは、ループは羽入の力ではなく、梨花の能力と捉えているのか。


 ・この梨花は、祭囃し編に似た世界を越えてルチーア学園に通っていた。だから、昭和58年6月はまた越えられると捉えている。おそらく、他の「繰り返す者」からの邪魔が入らなければ何度でも越えられるのだろう。

 ・あれ? でもおかしいな。梨花の知識があれば、羽入無しでも越えられるものなのか? 大きな矛盾。(まぁ、羽入がいないと成立しないのは「弾丸止める」とか「弾丸逸らす」くらいだけど……)


 ・小学生の梨花になり、雛見沢に移動する感じ。


 ・赤目にならず、現実世界の梨花とダブる。



 ・ちょっと待て。梨花は私服だ。大きな誤差がある。

 ・梨花がカケラ世界から意識を移動したとすれば、その前の梨花の意識は消滅したことになる。

 ・もし、ここが1話ラストとは別世界だったとすると、「1話ラストの赤目演出までの時間は何だったんだ」と言う話になる。わざわざ連続させたのには意味があるはず。


 ・1話の梨花を、2話の「カケラ世界の梨花」が操作している感じなのかな?

 ・梨花主観としては、(綿騙し編の赤目を覗けば)14話のカケラ世界まで一貫していた感じがある。1話に2話の精神を上書きしたのでなければ、何なのか? 見落としはどこか?


 ・これは、「梨花がループした場合、新しい世界でそれまで生きていた梨花はどうなるのか?」という話か。

 ・基本的に、世界には梨花としてずっと生活してきた旧梨花がいて、どこかの世界からループしてきたループ梨花の意識に入れ替わる。……ああ、旧梨花の意識は、毎回ループ梨花に消されている。

 ・梨花は昔から予言めいたことを言うという周りからの評価もあるので、旧梨花もループ知識を持っている感じ。ループ知識があるのにループ梨花に上書きされ得る。しかも、それを確かめる術はない。旧作から梨花は毎回恐ろしいことをしていたのだな。

 ・作者視点としては、梨花がループした時点から各編の世界を構築しているので、梨花ループ時点世界構築説(そんな説は無い)とも言える。3次元人には、「別のパラレルワールドの梨花に上書き」でも、「別のパラレルワールドが新たに構築された」でも同じ。区別はつかない。


 ・違和感としては、鬼騙し編は6月10日からスタートしているのに、1話ラストで赤目梨花になり、2話冒頭でカケラ世界の梨花が上書き。旧作でも上書きがあったとしても、上書き前の梨花を描いたのは今までにない展開。何かある。

 ・そういえばカケラ世界の梨花は、死因も覚えていないし、カケラ世界に出現しているし、残り香の羽入と会話している。怪しい所ばかり。


 現時点での梨花の分類

 A.1話冒頭から最後までの梨花。1話ラストまで。

 B.1話ラストの赤目梨花。私服。 → 2話で上書きされる予兆?

 C.2話冒頭のカケラ世界の梨花。 → 死因不明。カケラ世界に初出現。残り香の羽入と会う。祭囃し編に似た記憶+ルチーアの記憶。ルチーア制服で登場し小学校制服で退場。

 D.2話のカケラ世界の梨花が乗り移った梨花。私服。


 ・Aの梨花はBで終了。CとDは同じ。今の所二人の梨花。

 ・ちなみに、まつ毛は、Aが1本。Bが2本。Cのルチーア制服が4本。Cの小学生制服が2本。Dが2本。



 ・6月16日(木)。体育。ゾンビ鬼。

 ・鬼を決めるくじ引きで沙都子が鬼になる。沙都子は自信満々にくじを引くが鬼。これは、くじを作った魅音が一枚上手なのだろうか。

 ・この沙都子は指パッチンは使わない。


 ・鬼になったのは、梨花と圭一。

 ・この沙都子と梨花は、魅音の鬼のフリを知らなかったのだろうか? 圭一に罰ゲームをさせたかっただけか?

 ・梨花は普段通り。



 ・梨花は綿流し実行委員で職員室に呼ばれていた。

 ・去年は四凶爆闘。悟史が不在か。



 ・祭り当日。五凶爆闘。

 ・主にレナと梨花は傍観。残り三人で戦う。


 ・富竹と別れ際に頭をなでる梨花。

 ・この梨花は鷹野対策を何もしていない。

 ・この梨花は、「祭囃し編風の世界」を越えたカケラ世界から来た梨花ではないのか?


 ・カケラ世界の梨花の体験した「祭囃し編風の世界」では、鷹野が惨劇を起こさなかった?

 ・惨劇を起こすのは、圭一、詩音、レナだけとか?

 ・梨花は、後で鷹野のことを言及していた気がするが、どうだったか。

 ・今の所、鷹野のことは何も言っていない。そして、高野に対して何も対処していない。富竹の頭をなでるのが対処した合図ではないよね?


 ・ここで漫画版1巻のラストを確認。

 ・梨花の死亡回想では、古手神社で腹を裂かれた部分も入っている。これは梨花は記憶していないはずなのだが……。鷹野について言及はしていない。


 ・ん? 177ページ上部。梨花の回想のこの死因は何だ? 見たことが無い。罪滅し編での教室爆発かな? 余談か。



 ・漫画版の梨花と沙都子は、私服で殺された。

 ・アニメ版は制服(学校に通っているときの服という意味)で死んでいる。これは結構違う。漫画とアニメでは、似ているが違う編ということなのだろう。


 ・漫画版のカケラ世界の梨花は私服。死亡前の服装を引き継いでいる。

 ・羽入は、「私」とは言わず、「僕」のみ。羽入は、梨花がループを抜け出したときに、「梨花がループなどない人間らしい生活に戻れるように、人の世を離れ眠りについた。その時に巻き戻しの力は消えたはず」という。 アニメと表現が違う。


 同じ状況

 ・梨花は百年かけた。

 ・一度は惨劇を乗り越えた。

 ・羽入は居なくなった。

 ・鷹野のことは何も言っていない。


 違う状況

 ・アニメ版の羽入は「残り香」。私をボクと言い直す。漫画版の羽入は「眠りについた」

 ・カケラ世界が出るタイミング。アニメ版は2話冒頭。漫画版は鬼騙し編のラスト。

 ・アニメ版のカケラ世界の梨花はルチーア制服。5年後から来ているが、死因不明。小学校制服で現実世界へ移動した感じ。でも、現実世界の梨花は私服。

 ・漫画版のカケラ世界の梨花は私服。鬼騙し編で死んだあと。おそらく死亡時の記憶は無い。


 ・アニメと漫画は設定を補いあっている可能性もある。別の世界と解釈するよりは、両方の事象を取り入れた方が考察が進むかもしれない。

 ・梨花が、鷹野対策に何もしていないことを不審に思いつつ先に進める。


 ・梨花の演舞。ほぼ満月。

 ・業では月が何か所が出ているが、月齢の変化に異常(茜の時がおかしい)がある。世界や日付のトリックがあるのか、雰囲気で変えているだけなのかはまだ不明。

 ・普通に演舞を行う。この梨花は、圭一が抜け出したことをチェックするために、わざとミスしているのだろうか。


 ・圭一が大石に呼ばれた。



 ・梨花は鬼隠し編になることを疑い、圭一に接触する。

 ・梨花は満足。「これで勝つる!」 → 鬼騙し編ラストで死亡。


 ・この梨花は、圭一はケアしたが、鷹野に対処していない。

 ・2話冒頭のカケラ世界の梨花が最後までいた感じなのだが、対処したのが圭一のみ。

 ・鬼隠し編の後も週末作戦は実行されてしまったということなので、放っておけば惨劇だと思う。しかし、この梨花は何もしているように見えない。梨花にとって「惨劇を越えた世界」とは我々が思っている「祭囃し編に似ている世界」とは全然違うのか?


 ・もしかして、鷹野は何もせず、圭一、レナ、詩音のL5発症を防げればクリアーできた世界? 鷹野という鳥籠は沙都子が作ったとか? でも、郷壊し編の沙都子主観だと、鳥籠を壊したのは部活メンバー+羽入。鷹野の野望に沙都子は関与していない。


 仮説

 ・もともとは梨花の世界は鳥籠に入っておらず、圭一、レナ、詩音のL5発症を回避すれば先に進める簡単な世界だった。

 ・存在Xの関与で、鷹野が梨花を鳥籠に閉じ込めた。逃げられなさ過ぎて、梨花が壊れて羽入という存在が生まれた。

 ・羽入のカケラ紡ぎによって祭囃し編が完成。羽入は満足して眠りについた。


 ・ちがうな。梨花は惨劇を乗り越えるのに百年かけている。鷹野がおらず、L5回避するだけだと百年はかからない。梨花は鷹野の鳥籠の中で百年あがいた。


 ・郷壊し編の沙都子の記憶では、部活メンバー+羽入で鷹野を倒す世界で確定している。

 ・業の問題は、羽入が消えていることと、梨花が鷹野を倒そうとしていない事。郷壊し編の回想シーンの祭囃し編の様な梨花は、業の騙し編の梨花とは別人だろうか。


 ・鷹野が終末作戦を起こさなくなったのは、郷壊し編で描かれたので理解できる。その世界のカケラでカケラ紡ぎすればOK。

 ・だが、騙し編で羽入が消えたのはどういうことか? 郷壊し編では毎回羽入がいた。これは、沙都子の関与で羽入に何かが起きた可能性が高い。


 仮説

 ・梨花が惨劇のループを越えたことにより、羽入は満足して消えた。もう梨花はループしない。

 ・郷壊し編で沙都子がループした。沙都子の過去に羽入は存在しているので、毎回羽入と部活メンバーで鷹野を倒すことになる。

 ・そういえば、沙都子は初回だけは死んでいないな。最初は祭具殿の角に触って、そのごエウアの出した謎のカケラに取り込まれた。


 ・シャンデリア心中で沙都子はループ。沙都子主観では昭和58年には羽入がいる。

 ・シャンデリア心中の梨花主観としては、ただの死亡。ループが羽入の能力であるのなら、梨花はループしない。無慈悲。


 ・そこで、エウアの力により、沙都子が後追いで死ねば梨花もループ時の記憶を引き継ぐようにした。ただし、死亡前の数時間分は欠損。

 ・祭囃し編を越えた梨花のそばからは羽入が消える。だから、梨花が新たにループしても羽入はいない。その世界に沙都子が追いかけてくる。

 ・だが、沙都子がカケラ紡ぎしている感じや、沙都子に死亡時の痛みが無いのは怪しいまま。指パッチンも。


 ・梨花の記憶引継ぎが完全になったのは、エウアの仕業という描写は無い。14話羽入ということになっている。羽入を好意的に解釈すれば、これは沙都子を出し抜く行為。まぁ、完全に裏目に出てはいるが……。

 ・一応、猫騙し編ラストでは、しくじった沙都子が銃で撃ってなかったことにしようとしているので、沙都子の思惑を超えている感じはある。


 ・整理する。


 ・もともとは「祭囃し編に似た世界」で惨劇を乗り越えた沙都子。祭具殿の角でカケラ世界へ。

 ・沙都子は、カケラ世界でカケラに取り込まれる。

 ・昭和58年6月からやり直すが、羽入と部活メンバーにより鷹野は倒される。羽入は消え、梨花のループ能力は消える。梨花はルチーアに行く。沙都子落ちこぼれる。同じことの繰り返し。

 ・エウアの能力で、梨花の後に沙都子が死ねば、同じカケラに行くことができるようにした。これにより、梨花も再びループするようになる。梨花の記憶は欠損あり。

 ・鬼騙し編~祟騙し編は、欠損梨花VS沙都子。

 ・猫騙し編は、欠損無し梨花VS沙都子。


 ・スッキリしてきた。矛盾点は、梨花が鷹野に対処しない事。

 ・沙都子が最初に取り込まれたカケラの梨花が「乗り越えた惨劇」というのが、「鷹野の鳥籠」では無かった? ああ、そんなぬるい世界では抜け出すのに百年かからないな。思考がループしているのでここまで。

 ・先に進む。


 ・梨花の目を確認。まつ毛は一本。目の白い反射は様々。虹彩は小学生だと猫型が多いが、法則は見当たらない。

 ・鬼騙し編の梨花は制服が多い。



 ・今の所、梨花は二人とする。

 ・1話の梨花。過去に部活で宝探しの経験あり。特に羽入とコンタクトはしていない。

 ・2話のカケラ世界からの梨花。1話の梨花に上書きと仮定。5年後から来た。普段羽入がいないことを納得している。カケラ世界を認識。 圭一をケア。鷹野に対処していない。



 ・1編でこの分だと、長くなりそう。続く!


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